レベル☆プロ 「ボトルケージ台座を製作 」ナッター&リベッターの話
ナッター(銀色工具)、リベッター(青色工具)、周辺パーツ
ブラインドナット
工具にブラインドナットを装着したところ
⬜︎ 毎度お世話になります。坂之上サイクル東開フィットの中島です。
本格スポーツバイクには、ボトルケージを取り付けるための台座穴が準備してあるものですが、トラブルになると、自転車屋さんが「えーっ!?ネジやっちゃいましたか?!」とのけぞるような、大変厄介な場所でもあります。
LIV GRAMME (クロスバイク) のボトルケージ台座
ボトルケージ台座のトラブルとして多いのが、
⬜︎ ネジが固着して取れなくなった
⬜︎ ネジ山をナメてしまった
⬜︎6角のボルト穴をナメてしまった
⬜︎ ネジを回してたら、下の台座ごと共回りしてて外せない
などです。
ボトルケージ台座は、フレームの薄いパイプにリベットを留めるようにして雌ネジがカシメてあるので、ネジを痛めると一般的な修復が出来なくなります。また、ネジはオス側・メス側それぞれスチール製やアルミ合金だったりして、扱いに注意が必要です。
大会などで、台座ネジがトラブって(お手上げ状態のまま)、ボトルケージを仮留めして走ってらっしゃる方々を見かける事があります。
取付時は充分に気をつけて、また、取り外す際にネジが回らない場合は強引に回したりせず、プロショップにご相談ください。
過日、ボルトケージ台座穴を痛めてしまったロードバイクの整備依頼がありましたので、冒頭の工具で修理を行ないました。
当店では、台座ネジ修正のための特殊な工具を準備しておりますので、お困りの方がありましたらご相談くださいませ。
今回は、中島が長年利用している「ボトルケージの無い旧車」にボトルケージ台座を製作してみます。
※ フレームには9mm大の穴を開ける事になり、強度や耐久性にリスクがありますので、おいそれとは出来ない事はご了承くださいませ。
現在は、ステンレスのバンドでボトルケージを直接フレームに取り付けしております。
シートチューブに取付ていたバンドを外し、ドリルで穴を開けました。
台座用ブラインドナットの下穴は9.1mmとなっており、専用のキリ先を準備しましたが、作業上の観点から、9mmの下穴を開けた後は棒ヤスリで整えました。
ブラインドナットをセットしてみたところ。まだカシメていません。今回はスチール製のフレーム素材に合わす形で、スチール製のナットを使用。
シートチューブ側 出来上がり
次にダウンチューブ側。ネジ穴の位置を決めます。ロゴ文字との干渉やバランスも考えて、、、
※ 口説いようですが、本来ならフレームに穴を開けてはいけません。強度が落ちます。
今回のチャレンジもまた、仕事の一部となっております。中島号よ、よろしくお願いします。
ダウンチューブ側の穴の準備ができました。今度は先ほど使った「ナッター」ではなく、(手に載せている)違う工具でナットをカシメてみます。
出来上がりました。
新しく作ったボトルケージ台座に、ゼファールのボルトケージを合わせてみました。
トラディショナルな細身のパイプフレームには、ボトルケージもスチールやアルミ合金など線材系の物を合わすのがセオリーなのですが、こちらのゼファール新作は、カーボン製ながら存在感の薄いスレンダーなルックスで、見た目のバランスも悪くないと思います。(個人的な見解です…)
最後にオマケ、というか、大事なお話です。
ほらほら、フレームに勝手に穴を開けたりしちゃイケナイ、という理由がコチラ。。。
ちゃんとしたフレーム(パナソニック製・店のデモカー・中島使用中)は、穴のところに補強のプレートが入ってますでしょ、、、
(「もういいから、ごはん」と、静かにリクエスト中)
余談ですが、、、
ナッターを使って スズキ アルト君 のフロアにスタッドボルトを設置、フットレストを取付しました。
ボトルケージ台座穴、ダボ穴などの修理や再生、中島にご相談くださいませ。
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