サイクリング/コラム「タイヤ1.5気圧!?、ロックアウト壊れたの!?空気圧の話しマウンテンバイク編」

2024-11-28

〇前後タイヤ1.5気圧で快適だった29インチMTBと、ロックアウトが効かなかった最新鋭リヤサスの話です。

 

撮影 Cha-様 2024 11月24日指宿温泉MTB耐久にて

 

写真は、「2024指宿温泉MTB耐久レース耐久レース」で本格走行した、今シーズンの中島のマウンテンバイク(お店の試乗車)

【2025MERIDA ONE-TWENTY 300(税込317900円)サイズS】

です。

 

今回のレースデータを題材に、マウンテンバイク系のタイヤ空気圧や、サスペンションのセッティングなどについてのお話をします。

 

今回、アレコレ試して煮詰めたセッティングをしたわけではないのですが、さほど攻めた走りをしない中島にとってはコントローラブルで快適、長時間も走り易い、かなり満足できるセッティングが出ていたように思いますので、ご紹介します。

 

なお、空気圧やサスペンションのセッティングは、ライダーの体格や走行レベル、タイヤやサスペンションの種類ごとに様々なので、「正解」を探すというより、色々と試しながら走ってみて、走行性能の変化を楽しむ感じで良いんじゃないかと思います。

不安な方は、専門店のアドバンスを受けてくださいね。

 

 

🟦 中島の体重 約70kg         バイク     前後サスペンション付きアルミフレームMTB 重量約16kg

 

 

⬛️ フロントサス SR サンツアー XCR34 2CR air  130mmストローク  国内未発売 完成車向け 特注品?

 

 

ポジティブエア圧 150psi     中島、硬めのセッティングが好み

 

 

ロックアウト OFF  (基本、使いません)

 

 

 

リバウンドダンパー調整ノブ  やや絞り、ほぼオープン

 

 

⬛️ リヤサスペンション   SRサンツアー  EDGE  PULS  2CR  国内未発売 完成車向け 

 

 

サスのストローク量が完成車メーカーカタログに出てないので、エアを抜いてフルストロークさせて測りました。ミドルサイズの44か45mmのようです。

 

 

 

 

レース時は、リヤがフワつかないようにするために「エア圧250psi」にセッティングしてました。

エア圧については、入れても入れてもサスの沈み込みを抑える「硬めのセッティング」ができなかったので、これでもかって入れた結果な感じです。250psiㇳいうのはカナリカナリ高い数値です。

 

ネット上でメーカーの設定値を確認したところ、標準値が「110psi」になってました。そこで、110psiを試したところ、ダンパー調整が標準のままだとフワフワしますが、ダンピング機能がかなりしっかりしてて、ダンパー調整を上手くあわせるとフワつかなくなりますね。

ちなみに、エア圧は最大300psiまで上げられるので、体重のある方にもセッティングで対応できそうです。エアバルブ口のフタに表示があるのが素敵。

レース前にはリヤサスの取説が手元に無かったので(自転車メーカー側で準備してないんですね、とほほ)、リヤが硬めが好きな中島としては、従来のセッティングセオリーに従ってエア圧をかなり高めて乗ってたのですが、今時の高機能サスがエア圧を高めても高めても、やたらフワフワする感じが残った理由があったようで、うまいこと

赤いダイヤルは、普通の「リバウンドダンパー調整」で、サスが一旦沈み込んだ後、「戻るとき(伸びるとき)のスピードを制限します。サスが沈み込む方には関係しないので、フワフワする感じはある程度制御できますが、サスが柔らかい感じを変えることはできない機能です。

問題はこの青い方のレバーですね。おそらくですが、このレバーが「コンプレッションダンピング調整」になっている感じ。

 

 

 

SRサンツアーの取説では、EDGE PLUSのレバーは「ロックアウト」のレバーとされてますが…

 

 

取説の図と実際のレバー形状が違いますし、コンプレッション方向に硬くはなるけど完全にロックできないので、ロックアウト機能というより、コンプレッション側(サスが沈み込む方向)の調整レバーになってる気がします。

 

つまり、青いレバーは「コンプレッションダンピング調整」機構で、サスペンションを「硬くて沈み込みにくい調整」にする機能ということです。

たぶん、上位モデルである「EDGE-COMP」の機能になってる可能性がありそう。

 

今時の高機能なリヤサスとして、エア圧が標準のままでもフワつかない調整を可能にして、ロックアウトすることなくオールラウンドで使えるものと思われます。

 

高額帯(50万円以上?)のMTBでは、もう既に早くからスタンダードな装備として認知されていたのかもしれませんが、この30万円クラスのMTBにも導入が進んだのは喜ばしいことでございます、勉強になります。

 

なおメーカー「SRサンツアー」からは、コンプレッション側のダンパーを絞って(硬めて)サスペンションを硬くするのは(これはロックアウトするのも一緒ですが)、サスペンションに高負荷がかかった場合に損傷するリスクがあるとして注意されていますので、体格の良い方や、起伏の大きい場所で走行する場合などは、エア圧を高めた上でセッティングして乗る方がが良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

大変お待たせしてしまいました。  タイヤの空気圧のお話です。

 

 

■ 参考車両 メリダ ONE-TWENTY300

タイヤデータ

29×2.4 チューブド

タイヤブランド 「マキシス REKON 」たぶん、日本の市販ラインナップに無い、ノーマルグレードの物

指定圧力  最大値 65psi

メーカー推奨値  35〜65psi

(2.5〜4.5BAR)

 

 

11月24日、耐久レースでの実際の設定値フロント、リヤともに1.55 BAR 23psi

 

 

 

もはや皆さまも、オフロードの走行で27.5や29インチタイヤのMTBで「2気圧」入れることはないものと思われますが、どうでしょう。2気圧だと結構硬くなりますよね。

26インチとか、オンロードオンリーの走行であれば別としてもですね。

 

中島の感覚で、タイヤを実際触ってこんなもんかなと思えた弾力が、29×2.4インチタイヤで約1.5気圧でした。

 

参考バイクはチューブレスではなく「チューブド」ですけど、フルサスのバイクで、コンクリートの角に当ててもリム打ちする感じはありませんでした。あくまでも走行レベルの低い、個人の感想ですからね。

 

 

ここで一つ疑問なんですが、程良いと感じた「1.5BAR」というのが、メーカー推奨値の2.5〜4.5BARから外れているわけですが、どういうことでしょうか。

 

タイヤ取扱の代理店に確認したところ、もはやレース等の現場では、メーカー推奨値にかかわらず「1.5BAR前後」というのはスタンダードになりつつあるようです。チューブレスだと、1.3BARを試す人もあるとか。

 

タイヤメーカー「マキシス」によると、推奨値を「35〜65psi」と表記するものと、最大値が「25psi」とか「40psi」と表記するものと混在してる模様です。

 

「35~65psi」のやや高めを推奨する表記が、必ずしも「古い表記」ということでもないそうで、ややこしいです。リム打ちパンクやタイヤ脱落

サスペンションもタイヤも、まぁ自転車そのものもですが、かなりのスピードで進化しており、なかなか油断なりません。

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